「こうして大人になるとな、子供をそんな道に引っ張るんがアカン、ってことぐらい思うんよ」

「君にはどんなんか知らんけど家族がいるし、なにより未来があるからなあ」

「うちみたいな女にひっかかっとったらあかんねんって」

「引っ掛けたんうちやけどさ」

「お姉さんは俺のこと嫌いですか?」

「嫌いなわけないやん」

「じゃあ、いいじゃないですか」

「来年、というか暫くしたら高校生です。高校卒業したらこっちに来ます。それからじゃダメですか?」

「……」

お姉さんが口ごもる

お姉さんが考えていることなんて一つもわからない

子供だったからなのか

 

 

お姉さんが特殊だったからなのか、お姉さんはたっぷりの間を置いて

「ええよ」と答えた

けれどどうしてだろう、不安が拭えない

ええよ、と言ってくれるならどうしてそんなに寂しそうだったんですか?

「今日が最期やな」

「最期じゃありません。暫くしたら会いに来ます」

「そやったな。ま、とにかく」

「今日は遊ぼか!」

「でもお店は?」

「自営業はな、融通聞くねん」

「どこに行きましょうね」

 

 

「映画なんてどない?」

「いいですね」

「よし、じゃあ早速!」

「化粧はしませんよ」

「ええやん、あれ可愛いやん」

「俺は男ですから」

「今だけやで? 三年後はできんぐらい男らしゅーなっとるかもしれんで?」

「それでいいです」

「ったく、ケチやなあ」

なんとか化粧をされずに出かけることとなる

初めてのお姉さんとデート

映画を見て、ご飯を食べて、ゲームセンター行って

楽しくないわけがなかった