気づくとお姉さんの部屋にいた

いつの間にか気を失った俺はお姉さんに運ばれたらしい

寝起きだからかぼうっとする。でもおでこがひんやりと気持ちいい

「おはよ」

お姉さんはベッドの横にある勉強机みたいなやつのイスに座ってた

「おはようございます」

起き上がろうとしたけど体が痛くてうめき声が漏れる

「あかんて、今日はゆっくりしとき」

「でも、仕事」

「なに言うとん。そんな面じゃお客さんびびるし、あの鬱陶しい客が二度と来ん言うてんから、うちとしては充分や。ほんまにありがとう」

「君はうちの幸運やな」

 

 

「役に立てました?」

「充分やって。あの客な、前から鬱陶しかってん。ああやって誘ってきてて。

でも多分、ほんまに二度とこんやろ。

なんせ、15歳の子供に鼻血出されてもうたからな。メンツが立たんで」

にやりとお姉さんは笑う。

「凄いな、自分。恐かったやろ、痛かったやろ」

強かったけど、痛かったけど、そんなことどうでもいいぐらいに怒っていた

「別に」

「かっこつけんなや。でも君」

「かっこよかったよ」

嬉しいよりも照れくさい

 

 

俺は布団の中に顔を隠す

「なんか食べられそうなもん持ってくるわ。口ん中切れとるやろうけど、ゼリーなら食えるやろうから」

ゼリーは確かに食べられたけど口の中は切れてて痛かった

「はい、あーん」

「自分で食べますよ」

「ええから」

「いや」

「はよ口開けろや」

「はい」

お姉さんが食べさせてくれたからなんでも食べれた