「今日はそんな客多くないから緊張せずに慌てずに」

「頑張ります」

「まあ自分の一番の役目はそんなんとちゃうけど」

お姉さんが悪い笑みを浮かべた気がしたが、その意味は後に知ることとなる

開店から30分後、2人組の女性が来た

「おねーさんこんちゃーってなにこの子! ちょーかわいいやん!」

「おねーさんどこで誘拐してきたん!?」

「誘拐なんかせんでもほいほいついてきまうんよね」

「あかんで、あのお姉さんについていったら食われてまうでー」

「いや、あの、そんな……これ、どうぞ」

言われてた通りお菓子を出す。

女性2人は目を丸くしていた

 

 

「……男の子やん! うわあうわあああ!」

二人の女性のテンションが上がる

その後は落ち着いた女性客とお姉さんやらが話して

その日は計7組のお客さんが来た

入れ替わりがあったから満員にはならなかったけど

「はい、お疲れ」

お姉さんがジュースを出してくれる

なんだかんだで疲れた、主に精神的に

「いやー大盛況やったね、君」

「……はあ」

俺はようするにマスコットキャラクター代わりだった。

来る客来る客珍しいものを見る風に

 

 

ってか本当に珍しいんだろうけど

わいのわいのと騒ぐ

「あの」

「ん?」

「真っ青な髪の男性客の人、今度ホテル行こうとか言ってましたけど、冗談ですよね」

「ああ、あれな」

「ほんまにホテル付いてってくれたらラッキーってなぐらいちゃう?」

世間は広い、と色んな意味でそう思った

閉店作業をして家に帰る

もう朝だ

家に着くなりお姉さんはお風呂に直行した

「一緒に入るか?」