・とにかく詰め込め

とても耐えがたいし、カニカマももったいない。
というわけで、ちくわにカニカマを強引に詰め込んでしまうことにした。見た目とかもう関係ないからね。食えりゃいいんだよ。

ただ、物事とは意外とどうにかなるもので、その結果「ちくわの穴をカニカマで埋めたナニカ」が見事に完成。割と当初の予定通りになって逆にびっくりである。本当はここから焼いたりするといいのかもしれないが、面倒な人はそのままでも十分だろう。

・想像を超えてくる

さあ、それでは食べてみるぞ。ちくわにカニカマを詰めるなんて、絶対ウマいに決まっている。私は3等分に切ったちくわを爪楊枝で刺し、口へと運んだ。すると……


ああ、そういうことか。


ただのちくわやん。


そう、それは思ったよりもちくわだった。

カニの風味は一体どこへ消えたのか? ちくわの主張があまりにも強すぎる。

ただまあ、よく考えればどっちも魚肉だしな。魚肉と魚肉を足し算したら、そら魚肉ですわ。

これは初めから分かりきっていたことなのかもしれない。

・ある種の発明

だが、ちくわの穴にギッシリとカニカマが入ったことで、ちくわ特有のスカスカ感が消えたことは紛れもない事実。食感の違う2つの魚肉の出会いにより、かつて味わったことのない絶妙なハーモニーが誕生したのである。

ウマいかマズいか聞かれたら、これは間違いなくウマい。

・心の救済

同時に、私は自身の心の空洞が、静かにゆっくりと埋まりつつあることを実感した。

ちくわの穴がカニカマによって満たされることで、私の心の穴もまた、同様に満たされていったのである……。

諸君もいろいろと悩みを抱えているだろうが、どうかこれだけは覚えておいてくれ。

──ちくわにカニカマを詰めると、心の空洞を埋められる

1 2